登場人物全員善人(映画「コクリコ坂から」)

☆×4

あらすじ
横浜で下宿人の世話をしながら毎日国旗を掲げる美少女の海(メル)。彼女が通う高校ではモダンな部室棟「カルチェラタン」の解体騒動が巻き起こっていた。過激な新聞部のイケメン風間にひょんなことから協力し…

この作品はロマンである!
ジブリ作品については常時賛否両論で褒めもけなしもしにくい空気がある近年。正直に言おう。
物語はいいんだけど説教臭いんだよ! 「もののけ姫」「千と千尋の神隠し
くぉんにちは、お嬢さん。キモッ!ハウルと動く城」
画面が暗すぎて見づらいんだよ! 「ゲド戦記
ポーニョポニョポニョ半漁人! 「崖の上のポニョ
NTR要素以外みどころなし!「借りぐらしのアリエッティ
と、ジブリ信者に夜道で会ったらぶっ殺されそうなのですが…。とはいえジブリジブリ作品を好きなのは否定しません。おっぱいと一緒で貧乳派と巨乳派は相容れないし、喫煙派と嫌煙派も永遠に平行線をたどるわけで。
そんな自分はジブリジブリ作品も好きでほとんど劇場鑑賞していたり。一番好きなのは「魔女の宅急便」で*1、「天空のラピュタ」「風の谷のナウシカ」は人生ベストアニメといってもいいほど。
ジブリ作品はアニメをアニメとして鑑賞しているので、舞台がどこであろうが旧世代のロボやメカが出てこなかろうがロリコン歓喜な幼女が出てこなかろうが構わんのです。
さてそんなこの作品。メルちゃんかぁーいいね!風間君イケメンすぎるね!水沼君かっこよすぎるよ!*2
なんで「メル」なんだよ!という説明がないのはちょっとアレだけど、「フランス語で海はメール。つまってメル」というのはキザだけど横浜浪漫譚ぽくていいし、美男美女のほのかな恋模様に心がくすぐったくなるのも心地よい。
カルチェラタンの保存運動から、メルと風間君の両親の話につながるストーリー転換もテンポがいいし、不安要素の「監督・宮崎吾郎」をぬぐい去った印象。
耳をすませば」の月島と聖司の淡い恋と「月島!結婚してください!」のジブリ史上最も「あっま〜い」台詞に悶え萌えたものとしては、ナウシカラピュタの「ファンタジック恋愛譚」もこういった「現代恋模様」もともに楽しめる。
ゲドでクソみたいな声優かと思った岡田准一も悪くないし、「セカチュー」以来すべての出演作で評価を下げ続けていた長澤まさみもカワイイし、地味だけど良い作品かなと。
どうでもいいけどかわいそうなのは妹の空ちゃんだよね。「風間先輩のサイン欲しいから、カルチェラタンまで付き合って!」のはずが姉にNTRされちゃうんだもん。相思相愛に気づいて身を引くのもいじらしいし、そのあとに恐らく学園人気ナンバーワンの水沼生徒会長といい感じになるシーンに救いがあってお兄さんうれしいよ!
さらにどうでもいいけど、下宿人の画家のおねいさんって一番カワイイなあって思ったよ!メルが風間君の旗の返答に気づくきっかけになった隠れた重要人物だし、食べっぷりがよくて寝起きが悪くて寝癖が印象的なガサツ系メガネ女子ってそそりますね!*3
わたくし、おっぱい!ゾンビ!血しぶき!グフヘヘヘ!な映画を愛するボンクラですが、こういう青春も好きです。
興行的にトランスフォーマー3に瞬殺された地味な作品とはいえ今後、「監督・宮崎吾郎」を応援していくことに決めました。
予告があんまり出回らないとかプロモーションがちょっと残念だったのがもったいないですね。
ところで、コピーの「上を向いて歩こう」って何だったの?

映画×短歌

・イケメンと美女の恋に嫉妬する そんなあなたはモテないでしょう

*1:「ジジのハンドタオル」「イワシパイお菓子入れ」を持っているぐらい

*2:風間君と水沼君の薄い本って絶対出てるよね?

*3:ただし現実は*である